カブトムシやクワガタを飼育する上で欠かせない「昆虫マット」。
一見よく似ている発酵マットと園芸用マットですが、その性質や用途は大きく異なります。
この記事では、両者の違いや使い方のポイント、選び方を初心者向けに解説します。
発酵マットとは?
発酵マットとは、広葉樹の腐葉土などを発酵処理した、昆虫飼育専用のマットです。
- 栄養豊富で幼虫のエサにもなる
- カブトムシやクワガタの幼虫飼育に最適
- 製品ごとに「微粒子〜粗め」「完熟〜未熟」など種類が豊富
🟢 発酵マットのメリット
- ✔ 幼虫の成長をサポート
- ✔ 土壌バクテリアが豊富で自然に近い環境
- ✔ 蛹室も作りやすい
🔴 発酵マットの注意点
- ・発酵が進みすぎるとガスが発生することがある
- ・開封後は通気と保湿管理が必要
- ・保管時にコバエやカビが発生しやすい
園芸用マットとは?
ホームセンターなどで販売されている「園芸用腐葉土」や「バーク堆肥」などは、植物栽培向けの製品です。
- 主に植物の育成・土壌改良が目的
- 昆虫飼育には適していないケースが多い
- 木片や肥料分、化学成分を含むことがある
⚠ 園芸用マットが昆虫に不向きな理由
- ・含有肥料により幼虫が弱る・死ぬことがある
- ・粒が大きく、幼虫が蛹室を作れない
- ・水はけ・保湿バランスが悪くカビやすい
POINT:「園芸用腐葉土=代用できる」と思って使うのは危険です。
比較表|発酵マット vs 園芸用マット
項目 | 発酵マット | 園芸用マット |
---|---|---|
用途 | 昆虫飼育専用(幼虫育成・産卵) | 植物栽培用(腐葉土・堆肥) |
安全性 | 高い(無添加) | 低い(肥料・薬剤が混入している場合あり) |
栄養価 | 幼虫のエサになる | 昆虫にとっては不要・有害 |
入手性 | 昆虫ショップ・ネット通販 | ホームセンター・園芸コーナー |
まとめ:どちらを使うべき?
- ✅ 幼虫飼育・産卵・繁殖:発酵マット 一択
- ✅ 成虫の一時管理:園芸用マットは避け、発酵マットまたはくち木チップを
- ✅ 安全性を重視:「昆虫専用」と記載のある製品を選ぶ